【漫画】主人公が有能な異世界漫画(2021年おすすめ)厳選10作品

異世界漫画2021年

異世界漫画(2021年)1~10位

今回紹介するのは2021年に1巻が発売された、比較的新しい異世界漫画。

2021年以外のおすすめ作品は別記事参照。

選考基準は私の好みであり、作品の優劣を示すものではありません。
第1位「味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師、追放されて最強を目指す」
味方が弱すぎて補助魔法に徹していた宮廷魔法師、追放されて最強を目指す
講談社 Webサイトより画像引用

ガルダナ王国にある由緒正しい魔法学院。

長い歴史を持つ学院でも、王都ダンジョン踏破記録は37層だった。それをある年代の生徒達が68層という驚異的な記録で更新した。

その年代の第4席、第3席、第2席の3人。そこに主席である主人公アレクの4人パーティが。

時は流れ。冒険者の道を選んだ他の3人と別れて、宮廷魔法士となったアレク。王太子のパーティに同行して補助魔法で貢献していたがその努力が理解されずクビを宣告される。

失意の彼を迎えてくれたのは、学生時代にパーティを組んでいた3人の仲間達だった。お守り役から解放された冒険者アレクが再びダンジョンで躍動する。

[単行本] 1 – 11巻
(最新11巻は2024年4月9日発売)

感想

タイトルで「補助魔法使いが無双する漫画」と勘違いする人もいそうだが、意地悪王太子をフォローする為に補助魔法に徹していただけで主人公は攻撃魔法の天才。かつての仲間達に温かく迎えられてパーティとしてダンジョンに挑む展開が良い。

第2位「無駄飯食らい認定されたので愛想をつかし、帝国に移って出世する ~王国の偉い人にはそれが分からんのです~」
無駄飯食らい認定されたので愛想をつかし、帝国に移って出世する ~王国の偉い人にはそれが分からんのです~
集英社 Webサイトより画像引用

主人公ルッツは王国魔法局を辞めることを決めた。

なぜなら王国魔法局では長時間労働が称賛され、ルッツのように効率的に作業する人間は蔑まれるからだ。賃金はカットされ、無駄飯食らいと揶揄され、我慢の限界だった。

退職後、偶然知り合った人に帝国を紹介してもらい、試験で無詠唱の上級魔法を披露したら一発合格。

帝国の魔法兵団という、第二の人生を歩むことになった。

[単行本] 1 – 5巻
(最新5巻は2024年3月18日発売)

感想

王国でくすぶっていた優秀な魔法使いが、ライバルの帝国で花開くという王道的無双物語。スタイリッシュなキャラが多く、鬱展開もないのでサクサク読める。

第3位「俺は全てを【パリイ】する」

冒険者ランクはEが一番下というのが通説だが、主人公ノールはさらにその下のFランク冒険者だった。

Fランクに許されるのは街の雑用仕事のみ。

なぜFランクなのか? それはノールがパリィ(受け流し)の剣技スキルしか使えないからだ。様々な職業の養成所に通ったがどこも適性無しと判断された。

それでも10年間欠かさず鍛錬を繰り返すノール。結局新しいスキルは得られなかったが、彼のパリィは千の木剣(千本の吊るされた練習剣)を同時に弾けるレベルに達していた。

そんな彼の住む街に凶暴なモンスターが。屈強な冒険者たちが次々倒される中、彼のパリィがその真価を発揮する。

[単行本] 1 – 3巻
(最新3巻は2023年11月10日発売)

感想

才能無しを自覚するノールが、10年間鍛えた初期スキルで強敵と互角以上に渡り合うところが熱い。2021年発売の異世界漫画では一番面白いと言っても過言ではないけど、2巻から3巻発売までに2年もかかっているので進みが遅いのが残念。

第4位「異世界転生で賢者になって冒険者生活 ~【魔法改良】で異世界最強~」

「転生賢者の異世界ライフ」「失格紋の最強賢者」の原作者の進行諸島氏の新作。

主人公ミナトは近未来世界の男性教師。科学と生活魔法が融合する世界。しかし予期せぬ事故で死亡。

目が覚めると異世界の森の中にいた。

元居た世界では禁止されていた攻撃魔法も使える。森で助けた商人に勧められ、冒険者になるため最寄りの町のギルドを訪れたミナト。そこで自分には規格外の力があることを知る。

[単行本] 1 – 7巻
(最新7巻は2024年4月6日発売)

感想

安定の進行諸島氏。序盤のテンプレ部分はさくっと流してストーリーを進行させるので展開が早い。主人公がプログラマ的に魔法を改良できるという、既存シリーズとはまた違った要素があるのでここからどう無双していくかが楽しみな作品。

第5位「異世界に転移したら山の中だった。反動で強さよりも快適さを選びました。」

男子高校生の此花迅(このはなじん)は、性格の悪い姉を避けるようにして生きていた。

ある日、姉の誘いを断り切れず4人グループで花火大会に参加することに。しかしそこで事故が起こり、次の瞬間には見知らぬ森に放り出されていた。

やがて精霊が現れ、姉たち3人が勇者召喚された時に、なぜか迅まで巻き込まれて召喚されてしまったことを知る。

元の世界には戻れないが、その寿命の分だけこちらの世界でのギフト(能力やアイテム)を与えると言われる。

迅は望んだ。姉と関わらず、この世界を自由に見て回れる力が欲しいと。

[単行本] 1 – 4巻
(最新4巻は2024年1月12日発売)

感想

便利な能力を貰って異世界で暮らすというのはよくある展開だけど、関わりたくない姉が勇者として召喚されているという設定をどう活かすかは気になるところ。独特の雰囲気があり続きが気になる作品。

第6位「最強魔法師の隠遁計画-ジ・オルターネイティブ-」

百年前に魔物の脅威にさらされた人類は、円形の防護壁の内側に7つの国を築いた。

魔物に唯一対抗できるのは「魔法師」と呼ばれる能力者たち。

主人公・アルスは10万人以上いる魔法師の中でも第一位の実力者だったが、幼い頃から戦場に駆り出されていたため他者への関心が希薄だった。

軍の規定は満たしたと退役を求めるアルスに、総督は「長期休暇」「研究設備の提供」という譲歩案を提示する。条件を受け入れたアルスはなぜか魔法学院の学生にされてしまった。

[単行本] 1 – 10巻 <完結>
(最新10巻は2024年1月6日発売)

感想

2018年のコミカライズは全2巻で打ち切られたが、2021年に漫画家を刷新して再度1巻からスタートしたのがこの「最強魔法師の隠遁計画-ジ・オルターネイティブ-」だ。絵はやや粗いけどキャラの印象付けはしっかりしていると思う。

第7位「落ちこぼれ[☆1]魔法使いは、今日も無意識にチートを使う」

剣と魔法のファンタジー世界「レムシリア」では、人の価値が☆(星)の数で決まる。最高は☆5で最低が☆1。

主人公アストルは冒険者予備学校の生徒。平民出身で実家が貧しいながらも秀才として一目置かれる存在。アストルなら☆4つや☆5つも可能だと期待されていた。

しかし審判の日。彼に下されたのは☆1の評価。

領地の調査団に入れるのは☆3以上の者だけ。☆1のレッテルが貼られたアストルに居場所はなく、学校を辞めた。

その後アストルは冒険者ギルドに登録。本人は☆1であることに自虐的だが、そこに居たのは☆の数など気にせず、彼の実力を高く評価してくれる人達だった。

[単行本] 1 – 4巻
(最新4巻は2024年3月31日発売)

感想

冒険者予備学校では価値無しと判断された主人公が、冒険者ギルドで負傷者を治癒魔法で治療して感謝され、やがて一人の人間としてリスペクトされていく。「聖者無双」もそうだったけど有能な主人公の行いが評価されるという展開が私好み。

第8位「元異世界転移者だった課長のおじさん、人生二度目の異世界を駆け廻る」
元異世界転移者だった課長のおじさん、人生二度目の異世界を駆け廻る
KADOKAWA Webサイトより画像引用

商社で営業課長を務める宗谷零(そうやれい)37歳独身サラリーマン。

帰宅後、くつろいでいると突如異世界に飛ばされる。

転移先の世界には見覚えがあった。なぜなら20年前、まだ彼が高校生だった時に一度訪れているからだ。

ポケットには以前彼に恩恵を授けた女神からの手紙が入っている。手紙には恨み節のような言葉と共にこう記されていた。「再び世界を救っていただけますか」

[単行本] 1 – 5巻 <完結>
(最新5巻は2024年2月9日発売)

感想

かつて一流の魔術戦士として名をはせた若者が20年後おじさんとなって舞い戻る。強さといい物語といい、テンプレからやや外れているので形容が難しい作品。そこがもどかしくもあり期待させる部分でもある。

第9位「落ちこぼれ国を出る ~実は世界で4人目の付与術師だった件について~」

30歳で事故死した主人公は、異世界の公爵家長男ジンク(14歳)に転生する。

しかし転生後の状況は最悪だった。槍の名家なのに槍の才能がないことで父親から国外退去命令が出たのだ。

ショックを受ける主人公だったが、自分や他人のステータスが見えることに気付く。自分には付与術士の適性があった。

あらゆる武器・防具を強化できる付与能力。自らのレアスキルを自覚したジンクは一人国を後にした。

[単行本] 1 – 7巻
(最新7巻は2024年3月12日発売)

感想

付与能力で装備を強化する戦法と、ステータス確認で鑑定的な結果を得られるのが主人公の強み。個々のシーンは悪くないけど全体的な目標がぼやっとしているのが残念。

第10位「宮廷魔法師クビになったんで、田舎に帰って魔法科の先生になります」
創造錬金術師は自由を謳歌する 故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテム作り放題になりました
竹書房 Webサイトより画像引用

主人公ジェイドは優秀な魔法使い。

国中から才能が集まる名門魔法学院において、一度もSクラスから落ちることなく3年間在籍した三傑の一角。卒業後は王立魔法局に勤めたエリート中のエリート。

しかし魔法局でトラブルを起こし、解雇を言い渡される。

職を失ったジェイドは、幼馴染のツテで辺境にある魔法学院に就職することになった。しかもいきなり担任を任される。

問題児だらけの落ちこぼれクラスだったが、彼らの夢を叶えてあげたいとジェイドは心に誓うのであった。

[単行本] 1 – 1巻
(最新1巻は2021年5月27日発売)

感想

エリート宮廷魔法師だった主人公が、辺境で初めての教職に挑戦するストーリー。圧倒的な魔法力を見せつつ未熟な側面もある。女性受けしそうなイケメン・ダンディな絵柄も物語によく合っている。

切磋琢磨する異世界漫画

ここ数年、異世界漫画の競争が激しい。

これだけ増えると読者の目も肥え、相当優秀でないと埋もれてしまい、打ち切りも珍しくない。

作りては大変だろうけど、その甲斐あって2021年も多くの良作が誕生したと思う。