【漫画】賭博・駆け引き漫画の厳選10作品

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賭博・駆け引き漫画の1~10位

今回紹介するのは賭博・駆け引きの漫画。

ギャンブルはもちろん、騙し合いの要素が強い作品も対象としている。

選考基準は私の好みであり、作品の優劣を示すものではありません。
第1位「むこうぶち」
むこうぶち
竹書房 Webサイトより画像引用

その男の素性は誰も知らない。

賭け麻雀を行っている雀荘にふらりと現れ、圧倒的な強さで場を支配し、最後に一言「御無礼(ごぶれい)」と突き放すように笑って賭け金を回収していく優男。

裏の世界では有名人。本名・年齢・住所・職業すべてが不明だけど呼び名はある。人に鬼と書いて「傀(かい)」

傀には誰も敵わない。現役のプロ雀士でさえ子ども扱い。今回は勝てると思ってもそれは巧妙に仕組まれた罠。点差が付いて強気になっている相手に傀が悪魔のように囁く。

「レートを上げませんか?」

[単行本] 1 – 61巻
(最新61巻は2024年2月1日発売)

感想

1話完結(あるいは数話で1つのエピソード)の麻雀漫画。麻雀を知らなくても相手のリアクションを見てるだけで十分楽しい。1巻では人相の悪い傀だけど後半は割とお茶目になっていく。安永、日蔭、江崎、後堂の登場回は鉄板で面白い。

第2位「LIAR GAME(ライアーゲーム)」
LIAR GAME
集英社 Webサイトより画像引用

正直者の女子大生・神崎直(かんざきなお)

アパートで独り暮らしの直は、ある日LGT事務局という送り主から荷物が届く。心当たりがないまま中を開けると100万円の札束が100個(現金1億円)が入っていた。

荷物を開封したことで自動的にLIAR GAMEにエントリーされてしまい、1億円の争奪ゲームを行うことを余儀なくされる。もし負ければ最大1億円の借金を抱える。

自分には誰かを騙す勝負なんて無理。そんな時、新聞に載るほどの詐欺師がもうじき出所になると聞き、詐欺のことは元詐欺師に相談するしかないと刑務所へ向かう直。

天才詐欺師・秋山深一(あきやましんいち)に会うために。

[単行本] 1 – 19巻 <完結>
(最新19巻は2015年4月22日発売)

感想

絵柄はのっぺりしていて好き嫌いあるだろうけど内容はかなり面白い。ドラマ版はキャストや演出が素晴らしいけど諸事情でストーリーが捻じ曲げられているので、純粋に1回戦から決勝戦までを楽しみたいなら漫画版が一番だと思う。

第3位「デスノート」
デスノート
集英社 Webサイトより画像引用

八神月(やがみらいと)はイケメン男子高校生。

全国模試1位の秀才で親や友達から将来を期待されている。しかし内心では「世の中腐っている。腐っている奴は死んだ方がいい」と考えていた。

ある日、死神リュークが故意に落としたノートを月が拾う。名前を書いた人間を殺すことができるデスノートを。

凡人なら身近にいる気に入らない人間をこっそり殺すだけだろう。しかし月は違った。「謎の殺人者」として世界を震撼させ、意のままに操り、新世界の神になることを決意。

それから毎日悪人を裁き続ける月。そのことでICPOが動き出し、世界有数の名探偵Lが事件に介入することになる。

[単行本] 1 – 12巻 <完結>
(最新12巻は2006年7月9日発売)
(文庫版は全7巻)

感想

月(ライト)と警察側の駆け引きが面白い。初手でLがキラの居場所を特定するために仕掛けた罠はなかなかのアイデアだと思う。前半は展開も登場人物(L・ワタリ・総一郎・ミサ・レム等)も魅力的なんだけど、後半はちょっと失速気味に感じるのが残念。

第4位「ジャンケットバンク」
ジャンケットバンク
集英社 Webサイトより画像引用

大手銀行に就職した2年目青年・御手洗暉(みたらいあきら)は、ある日突然異動を命じられる。

異動後の仕事は、銀行内で非合法に行われる賭博管理。

そこではギャンブラーが己を担保に融資を受け、負ければ大金や命を失う非人道的な勝負が行われていた。

そんな賭場で御手洗は天才ギャンブラー真経津晨(まふつしん)に出会い、憧れに近い感情を抱き、彼の担当になりたいと強く思うようになる。

[単行本] 1 – 14巻
(最新14巻は2024年3月18日発売)

感想

内容的には「嘘喰い」に近く、ギャンブラーが一対一で勝負するのが基本。対戦ルールが独特なので把握しづらい点はあるが心理的な駆け引きが面白い。ギャンブラー側の真経津はもちろん銀行員の御手洗もクセがあって気になる存在。

第5位「賭博黙示録カイジ」
賭博黙示録カイジ
講談社 Webサイトより画像引用

高校卒業後、東京に移住した青年・伊藤開司(いとうかいじ)推定21歳フリーター。定職には就かず、酒と煙草とギャンブルで過ごす怠惰な日々。

ある日、カイジが1年前にバイトしていた時の後輩が借金を踏み倒して逃走。借金の保証人になっていたカイジの元にサングラスの男が取り立てにやって来る。

しかし払う金などないカイジ。取り立て屋もそれは承知しており、1つの提案をする。

1カ月後、路頭に迷う者だけを集めたギャンブルクルーズが行われる。このギャンブル船に乗り込み、勝ち残り、借金を返済して余りある大金を稼いでみろと。

[単行本] 1 – 13巻 <完結(続編あり)>
(最新13巻は1999年10月4日発売)

感想

正直、絵は上手くないし主人公はクズキャラだけど内容は抜群に面白い。大金を賭けた勝負、葛藤の溢れる心理描写、カイジがここ一番で見せる勝負手が見どころ。2022年現在6シリーズ目が連載中だけどお勧めは初期三部作(賭博黙示録・賭博破戒録・賭博堕天録)

第6位「哲也-雀聖と呼ばれた男」
哲也-雀聖と呼ばれた男
講談社 Webサイトより画像引用

1944年、第二次世界大戦が続く昭和の日本。

15歳の阿佐田哲也(あさだてつや)は学生だったが、戦時中という状況のため工場で働かされていた。仕事は退屈だけど休憩時間に打つ麻雀は楽しかった。

翌年。日本が戦争に負けて終戦。16歳になった哲也は運送会社に就職したものの安月給でこき使われてうっぷんが溜まる。そんな折、先輩からおいちょかぶの賭博に誘われる。

明らかにカモにされる流れだったが、勝負師として覚醒し、運を引き寄せて勝利。そこから哲也の快進撃が始まった。

[単行本] 1 – 41巻 <完結>
(最新41巻は2005年2月17日発売)
(文庫版は全22巻)

感想

1990年代後半の週刊少年マガジン連載漫画。ガン牌・すり替え・積み込み・コンビ打ちと何でもありが基本の玄人麻雀。しょっちゅう天和(テンホー)が出るのはこの漫画ぐらいだろう。勝負事が好きならチェックして損はない。

第7位「クロサギ」
クロサギ
小学館 Webサイトより画像引用

この世には三種類の詐欺師がいる。

人を騙して金銭を巻き上げるのは「シロサギ」で異性を騙して心と体をもてあそぶのが「アカサギ」

そして、素人からの搾取で肥え太ったシロサギ・アカサギを専門に喰らうのが「クロサギ」

主人公・黒崎(くろさき)は21歳。数年前に父親がシロサギに騙され、母と子を道連れにして一家心中を図った。しかし息子である黒崎だけが生き残る。

黒崎は高校を中退し、法律・心理学を勉強して、シロサギを狩るクロサギとして生きていくことを決意する。

[単行本] 1 – 20巻 <完結(続編あり)>
(最新20巻は2008年9月3日発売)

感想

ミナミの帝王の詐欺師版といった感じ。1つのエピソードが数話で終わるので空き時間に読むのに丁度良い。20巻で一区切りして続編「新クロサギ」に続く。ちなみに「新クロサギ」は18巻+4巻が発行されており2013年に完結している。

第8位「トリリオンゲーム」
トリリオンゲーム
小学館 Webサイトより画像引用

100万はミリオン。10億はビリオン。そして1兆をあらわす単語がトリリオン。

近い将来、1兆ドルを稼いで世界長者番付入りを果たすことになる2人の日本人ハルとガク。この漫画では二人の出会いから億万長者になるまでの過程が描かれていく。

ハルは口達者でずる賢いけど技術力はない。ガクはコミュ障だけどパソコンに精通している。

二人は同じ巨大IT企業の就職試験を受け、ハルだけが内定し、ガクは不採用になった。しかしハルは入社初日に退職。ガクと組んで成り上がろうと決めた。

自分のはったりと、ガクの技術があれば1兆ドルも夢ではない。根拠はないが自信はある。こうして誰もが無謀だと思うところからハルの計画は始まった。

[単行本] 1 – 8巻
(最新8巻は2023年11月30日発売)

感想

2021年開始のビッグコミックスペリオール連載作品。始まって2年目なので今後どういう展開になるかで評価は決まるけど現時点ではかなり有望。ライアーゲームに比べると攻略法とかが大雑把だけど世界一を目指して駆け上がっていく様は面白い。

第9位「予告犯」
予告犯
集英社 Webサイトより画像引用

動画投稿サイト「YOURTUBE」に奇妙な動画がアップロードされ、アクセスが急増していると報告があった。

警視庁サイバー犯罪対策課が確認すると、オリジナルの動画は削除されていたが、アーカイブが残っていた。

「明日の予告を教えてやる」

それは新聞紙で顔を隠した人間の制裁予告。ターゲットは集団食中毒事件を起こした食品加工業者。ネットカフェから投稿したと思われる動画はただのイタズラだと思っていた。

その食品加工会社が火事で炎上するまでは。

[単行本] 1 – 3巻 <完結>
(最新3巻は2013年9月15日発売)

感想

シンブンシと呼ばれる動画投稿者が予告動画を投稿して実行する。そうやって犯行が行われる度に警察はシンブンシの正体に迫っていく。一体誰が何の為にこんなことをしているのか。3巻できっちり完結させる構成が素晴らしい。

第10位「凍牌」
凍牌
秋田書店 Webサイトより画像引用

主人公のケイは男子高校生。

放課後は雀荘に出入りし、大人相手に賭け麻雀を打っていた。持ち前の記憶力と論理的思考・感情を表に出さない無慈悲な打ち方から「氷のK」と呼ばれるようになった。

そんなケイには弱点がある。自宅に匿っている密入国者の少女アミナ。彼女を守るためなら指の1本や2本は覚悟の上。

やがてケイはヤクザの代打ちになり、大舞台に上がり、大金と命をかけて麻雀を打つようになる。

[単行本] 1 – 12巻 <完結(続編あり)>
(最新12巻は2011年6月20日発売)

感想

ケイが無双する展開は好きなんだけど、アミナ絡みとかで狼狽えるくだりはいまいち。ヤクザとの勝負で指を切断されるような描写があるので痛いシーンが苦手な人は要注意。続編「凍牌 〜人柱篇〜(全16巻)」「凍牌 〜ミナゴロシ篇〜(全10巻)」はどちらも完結済み。

スマートな作品が好き

設定で「主人公は頭が良い」と定義するのは簡単だけど、読者に自発的に「この主人公は頭が良いな」と思わせるのは難しい。

それができる作者は、本当に頭が良い人だと思う。

さて、今回厳選した10作品は「駆け引きの面白さ」と「エログロ過ぎない描写」がポイントだ。

カイジが好きな人なら「カジノグイ」とかもアリだと思うけど、ヤクザ絡みでグロ要素があるので耐性がない人は要注意。