【漫画】主人公が有能な異世界漫画(2020年までのおすすめ)厳選10作品

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異世界漫画(2020年まで)の1~10位

今回紹介するのは、主人公が異世界で無双するタイプの漫画だ。

転生系は今最も熱いジャンルになっているが、ここでは2020年までに発売されたメジャータイトルを取り上げている。

2021年以降については別記事を参照。

選考基準は私の好みであり、作品の優劣を示すものではありません。
第1位「転生したらスライムだった件」

ごく普通のサラリーマンだった主人公。ある日通り魔に刺されて死亡したが、スライムとして異世界に転生する。

転生後の彼には特別なスキルがあった。生物や道具を体内に収納・解析できる「捕食者(クラウモノ)」と、彼の疑問に答えてくれる思念スキル「大賢者(だいけんじゃ)」

目覚めた洞窟でいきなり暴風竜ヴェルドラと遭遇するが、親友になってリムルという名前を貰う。事情があって自由に動けないヴェルドラを体内に収めて洞窟を出ることにしたリムル。ゴブリンや狼を配下に従え、やがて国を統治する。

[単行本] 1 – 25巻
(最新25巻は2024年1月9日発売)

感想

スライムだけど仕草や表情が人間臭いリムル。最初のゴブリン村を豊かな国に発展させたり、洞窟モンスターと格闘していた彼がいつしか魔王と肩を並べる立場になったり、愉快な仲間たちと交流したり。リムルやその周囲の成長過程を辿るのが楽しい作品。

第2位「転生賢者の異世界ライフ ~第二の職業を得て、世界最強になりました~」

ブラック企業に勤めるユージは、ある日パソコンに現れた謎のメッセージで異世界に召喚されてしまう。

転生後の森では、手近なスライムを自動的にテイムしたり、魔導書をチラっと読んだだけで魔法を習得したりで、気が付けばステータスに賢者・テイマーと表示されていた。

数十匹のスライムと意思疎通ができ、スライム収納などの便利なスキルが使え、MPが足りなくても大魔法が発動できるなど規格外の力を持つユージ。

「まあ、あの会社に戻るよりはマシか」と開き直り、スライム集団を引き連れて街へと向かうのであった。

[単行本] 1 – 23巻
(最新23巻は2024年2月9日発売)

感想

元社畜の冷めたユージの言動、ご都合主義の能力、スライムやプラウドウルフ達とのやりとりなどが面白い。人気漫画のセオリーである熱血・努力・友情・挫折・恋愛などの要素は欠如しているので好き嫌いは分かれそうだが、私は好きなノリだ。

第3位「陰の実力者になりたくて!」
陰の実力者になりたくて!
KADOKAWA Webサイトより画像引用

なりたいものは物語の主役でもラスボスでもない。普段はモブだけど大事なところでストーリーに絡んで圧倒的存在感を示す「陰の実力者」だ。

現世ではその夢を叶える前に死亡したが、転生先のファンタジー世界で再びその夢に挑む。

転生者のシド・カゲノーはある日、盗賊に捕らえられた金髪エルフを救い「僕達の仕事は魔人ディアボロス復活の阻止だ」「我らはシャドウガーデン。陰に潜み、陰を狩る者」と適当な設定を口にする。

ところがそれらの設定が現実に起こっていた。気付いていないのは当の主人公のみ。「みんなノリが良いなぁ」とか感心しつつ今日も陰の実力者として暗躍する。

[単行本] 1 – 12巻
(最新12巻は2023年10月26日発売)

感想

目的が「陰の実力者」というのが独特で面白い。主人公は戦闘面では実力者だけど、魔人復活とかは適当に言っているだけ。「奴らの拠点はここだ」とか適当に言ったら本当にそこに拠点があって部下達から羨望のまなざしを向けられる。そのギャップが面白い。

第4位「貴族転生 ~恵まれた生まれから最強の力を得る~」

村の青年が、皇族に転生。

主人公は6歳の第十三親王ノア。彼は自分のステータスを見ることができ、有能な部下や武器を得ることで自身の能力値にプラス補正が付くことを知った。

6歳でありながら如才なく立ち回り、実父でもある皇帝や、親王である兄たちと良好な関係を築く。

着実にステータスを伸ばすノアだが、皇帝や皇太子、親王達との間できな臭い動きが見え始めた。

[単行本] 1 – 7巻
(最新7巻は2023年10月6日発売)

感想

主人公は6歳でありながら幼さは皆無。終始無表情で非常に賢い。コードギアスのルルーシュのように何手も先を読むタイプ。その一方で戦闘能力も優れている。異世界転生には違いないが冒険ファンタジーではなく貴族間の覇権争いというのが新鮮で良い。

第5位「八男って、それはないでしょう!」
八男って、それはないでしょう!
KADOKAWA Webサイトより画像引用

普通のサラリーマンだった主人公はある日、異世界の田舎貴族の八男に転生した。

転生直後の幼いヴェンデリンが出会ったのは、語り死人となった魔法使いのアルフレッド。彼を師匠として魔法の素質を開花させ、最後は師匠を成仏させる。

転生から7年。貧乏貴族の八男のままでは人生が詰むと考えたヴェンデリンは、領地を出て冒険者予備校に入学し、持ち前の魔法の才能と仲間達の協力によって自らの道を切り開く。

[単行本] 1 – 13巻
(最新13巻は2023年9月22日発売)

感想

序盤はよくある学園ストーリーだけど、功績を立てると恩賞や爵位が貰えるので、最初は騎士爵の息子だったのが独立準男爵や男爵に昇格していく。主人公の周りには女性が多めでハーレム状態だけど、どのキャラも魅力的だし、絵が綺麗なので見ていて楽しい。

第6位「異世界賢者の転生無双 ~ゲームの知識で異世界最強~」

心臓病で余命いくばくもない主人公は、仕事をやめてVRMMOの攻略に残りの時間を費やす。不可能と言われたボスを撃破したその直後、彼の寿命は尽きた。

「願わくば、俺に幸せな来世がありますようにー」

次の瞬間、彼が目覚めたのはVRMMOによく似た異世界。辺境貴族の四男に転生したが、親に毛嫌いされており15歳で領地を出ることになる。

彼の強みはVRMMOで培った知識。感覚として身に付いているクリティカルヒット補正は高確率で出せる。

そして彼は王都を目指して旅に出る。VRMMO時代の上位職とされた賢者になるために。

[単行本] 1 – 9巻
(最新9巻は2024年3月7日発売)

感想

「転生賢者の異世界ライフ」「失格紋の最強賢者」の原作者でもある進行諸島氏の作品。前2つの作品では主人公が最初から一騎当千だったが、本作ではノービス(初心者)という立場で物語が開始する。作画も雰囲気も違うので別作品として純粋に楽しめる。

第7位「素材採取家の異世界旅行記」

現代でサラリーマンをしていた男性が、ある日突然神様に選ばれて死者となり、剣と魔法の世界「マデウス」に行くことを命じられる。

そのかわり充実したギフト(能力)が与えられる。言語機能、恐怖耐性、アイテムボックス、魔法その他。あれもこれもと付与するうちに超人的なステータスに仕上がった。

主人公タケルの使命は、定期的に文明が滅んでしまう世界「マデウス」に影響を与えること。

異世界に降り立ったタケルは、手始めにそこら辺の草やキノコをスキャンして希少価値を調べ、高く売れそうなものを収集するのであった。

[単行本] 1 – 7巻
(最新7巻は2023年12月22日発売)

感想

絵が上手くてコマの描写が分かりやすい。主人公のタケルは色んなものが規格外だけど性格が良くて愛着のわく人物。従者や登場人物も問題ないし掴みはOK。あとは漫画としてどうストーリーを盛り上げるかだけど、現時点ではかなり有望だと思う。

第8位「THE NEW GATE」

VRMMORPG「THE NEW GATE」でログアウトができない大惨事が発生したが、主人公シンを始めとする強プレイヤー達が協力してボスを撃破。ゲームを攻略することで解放された。

しかしその直後、シンは「THE NEW GATE」とそっくりの異世界に転生させられる。そこはボスを倒した時から500年が経過した世界だった。

ゲームを攻略した特典として、以前の倍近いステータスと特別な称号が与えられたシンは、かつてのサポートキャラ(ゲームではNPC)と再会し、超越者として世界を旅して回る。

[単行本] 1 – 14巻
(最新14巻は2024年3月19日発売)

感想

主人公シンが、かつてのサポートキャラを従えて無双する所も魅力的なんだけど、登場人物の関係性が非常に良い。色んな国から一目置かれるシュニーがシンに一途だったり、主を慕いながらも死闘を望むジラートだったり。見せ方が上手いと思う。

第9位「聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~」
聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~
講談社Webサイトより画像引用

主人公は30歳の営業社員。ノルマを達成していよいよ念願の昇進というところで不遇の死を遂げる。

そして転生。まるでRPGゲームのような世界。ステータスには15歳男性。名前はルシエル。ジョブは治癒士だった。

街に着いたら治癒士ギルドを訪問。チート能力のないルシエルは魔法書で初級魔法ヒールを習得し、ひたすら唱えることでステータスを上げていく。

ある程度のステータスになったので自分を売り込みに冒険者ギルドに入る。最初に出会ったのは教官ブロド。本作でルシエルの師匠となる元冒険者だった。

治癒士がぼったくり商売をする異世界で、いい人のルシエルが治癒でも戦闘でも無双する。

[単行本] 1 – 13巻
(最新13巻は2024年3月8日発売)

感想

転生モノとしては珍しい治癒士の成り上がり物語。主人公は優しくて素直だけど、過酷な修練に耐え、言われるがまま激マズドリンクを飲み続けていたら周囲から「ドMゾンビ治癒士」と呼ばれる始末。基本いい人ストーリーなので安心して読めるのが良い。

第10位「失格紋の最強賢者〜世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました〜」

剣と魔法の世界。全ての人間は生まれながらにして手の甲に紋章が刻まれている。

生産や補助魔法に秀でた第一紋、高火力の第二紋、連射性能の高い第三紋、近接戦闘において最強を誇る第四紋。

主人公は当代最強の魔法使いだったが、宇宙には自分以上の強敵がいることを危惧。第一紋ではこれ以上の成長が望めないと悟り、別の紋章を得るために転生して生まれ変わる。

転生後は辺境貴族の三男マティとして生活していたが、12歳になると王立第二学園に特待生として入学。そこで出会った2人の少女と共に規格外の強さで周囲を振り回す。

[単行本] 1 – 26巻
(最新26巻は2025年3月12日発売)

感想

スピンオフとして「殲滅魔導の最強賢者 無才の賢者、魔導を極め最強へ至る」という漫画も発売されている。マティアスが転生前(ガイアス時代)の話でロイターやイリス達との冒険が描かれている。本編以上に無双しているので気になる人はそちらもどうぞ。

その他のおすすめ

10位以内には入れなかったけど、その他のおすすめタイトルもいくつか紹介。

「二度目の人生を異世界で」
二度目の人生を異世界で
KADOKAWA Webサイトより画像引用

主人公の名前は功刀蓮弥(くぬぎ れんや)

幼少から剣道をたしなみ、15歳で武者修行のため渡航して数多の人を斬り伏せた。敵味方から剣鬼と恐れられた剣豪。

そんな彼は94歳で天寿を全うしたが、ノリの軽い創造神(ちびっこ女神)に若い姿で再生され、異世界で二度目の人生を送るよう言い渡される。

納得は行かないが異世界にも多少興味は沸いたので、チート能力を貰って転生を受け入れる。

地球では94年間、数々の修羅場を潜り抜けてきた蓮弥が、異世界でも動じることなく刀と魔法で大暴れする。

[単行本] 1 – 10巻 <完結>
(最新10巻は2021年12月23日発売)

感想

時折お色気展開になるが、主人公がクール(というか欲が枯れている)で一線を超えることはない。アニメ化取りやめとか、打ち切り気味の終了とか、曰く付きの作品ではあるが蓮弥の凄みとかポテンシャルとか内容自体は悪くない作品。

「元最強の剣士は、異世界魔法に憧れる THE COMIC」

剣聖と讃えられたその男は自分の力を試すため、あろうことか神に挑み、ギリギリで倒すことができた。

最期に神から願いを一つ叶えてやると言われ、この世界からは消失した力「魔法」の存在に思いをはせる。

目が覚めると異世界に転生していた。6歳の男の子だ。

今日は自分のスキルを鑑定してもらう日。だが。主人公には何の才能もないと告げられる。告げられたのだが。

「スキルは才能の証だが、スキルを持たない者でも剣は振れる。ならば魔法も可能性はあるということ」

スキルが全ての世界において、元剣聖は異質の力で無双する。

[単行本] 1 – 9巻
(最新9巻は2023年11月29日発売)

感想

1巻がすごく好きな展開なので、2巻以降で絵やストーリーに磨きがかかれば10位圏内は確実だった。見た目は子供だけど時代がかった口調。スキルで優劣が決まる世界において、上級はおろか特級スキル持ちすら圧倒する主人公の剣術が素晴らしい。

「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」
デスマーチからはじまる異世界狂想曲
KADOKAWA Webサイトより画像引用

ゲーム会社のプログラマーをしていた鈴木一郎(29)はデスマーチ(プロジェクトが過酷な状況)の真っただ中に、開発中のゲームと瓜二つの世界に転生する。

転生後すぐ、自身が実装したゲームの初回特典(殲滅魔法3発)を発動したら強敵300体を瞬殺。一気にレベルが310まで上がりステータスはカンスト(カウンターストップ)

もう1つのプレイヤー特典の広域マップも有効活用しつつ、キャラクター名を鈴木ではなくサトゥーで登録し、圧倒的ステータスで異世界生活を始めることとなった。

[単行本] 1 – 16巻
(最新16巻は2023年10月6日発売)

感想

ページ内の情報が多くてごちゃっとしているのと、パーティーが女の子だらけでせっかくの冒険感が薄れている印象。構成はしっかりしていてお話としてはよく出来ている。何かを成すたびにツッコミのように追加される称号が面白い。

「オーバーロード」
オーバーロード
KADOKAWA Webサイトより画像引用

大人気VRMMORPG「ユグドラシル」

そのサービス終了日。主人公はギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の本拠地で最後の瞬間を迎えていたが、気が付くと「ユグドラシル」とよく似た世界に転生していた。自分のアバターキャラである骸骨姿で。

主人公は自らの名前をギルド名と同じ「アインズ・ウール・ゴウン」に改め、NPCと共に世界征服に動き出す。

異世界ダークファンタジーここに開幕。

[単行本] 1 – 19巻
(最新19巻は2023年12月26日発売)

感想

オーバーロードは声優さんの熱演が光るアニメ版がお勧めだけど、物語のキーワードがテキスト(文字)で読める漫画版も合わせてチェックすればより理解が深まる。至高の存在としてふるまうアインズと彼を崇拝する守護者たちの掛け合いが面白い。

「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」
この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる
KADOKAWA Webサイトより画像引用

竜宮院聖哉(りゅうぐういんせいや)

救世難度Sという過酷な世界を任されたおちこぼれ女神リスタルテが勇者召喚した地球人。

レベル1からとんでもない高スペックの彼だったが、1つだけ問題があった。それはあり得ないぐらいの慎重な性格。

異世界行きを女神に促されるがあっさり拒否。準備が必要だと言って神界の一室で筋トレに励む。

そんなもので強くなれるはずがない、と憤る女神リスタルテだったが、数日後の聖哉のステータスを見て驚愕する。

「レディー・パーフェクトリー(準備は完全に整った)」

[単行本] 1 – 6巻 <完結>
(最新6巻は2022年12月9日発売)

感想

神を神とも思わない聖哉のマイペースな言動と、それに振り回される周囲の反応が面白い。ステータスの数値がインフレ化していたり、ギャグ漫画のような展開もあるが、読みやすさと物珍しさという点では貴重な作品。