マイナンバーカード申請後
2024年6月に区役所でマイナンバーカードを申請して、5週間後に郵便ポストに通知が届いたので取りに行った。
カード受取時に2つの暗証番号を設定。
しかし健康保険との紐づけが未実施。
区役所でもセブン銀行ATMでも、何なら病院窓口でも紐づけできるんだけど機会を逃して数か月放置した状態になっている。
もう11月だしそろそろ作業するかと、重い腰を上げることにした。
マイナンバーカードと電子証明書
作業に先立ちマイナンバーカードと電子証明書について軽くおさらい。
政府はマイナンバーカード交付の翌年(平成29年)オンラインの行政窓口としてマイナポータルというWebサイトを開設した。
健康保険や年金の手続きがネットでできるようになったのは便利だが、なりすましの悪人に個人情報を開示したら大問題。
そこで鍵となるのがマイナンバーカード。
マイナンバーカードにはICチップが付いていて、非接触通信で氏名や個人番号などのデータをやり取りすることができる。
NFCのICチップは役所や病院の端末に限らず、対応するスマホやパソコンであれば読み取れる。
ここ5年以内に発売されたスマホなら大抵「おサイフケータイ」機能があるので、NFCのICチップとも通信可能だ。
パソコンの場合はICカードリーダが必要。
さて、冒頭から何度か出ている「電子証明書」についてだがこれはインターネット上で本人であることを示す印鑑のようなもの。
マイナンバーカードには自分用に発行された2種類の電子証明書が収納されている。
<署名用> と <利用者証明用> の2種類だ。
<署名用> は申請書などを提出する際の改ざん防止用。
封筒が開けられていない事を証明する封蝋みたいなものだが使用頻度は低い。
<利用者証明用> はマイナポータルへのログインや、病院でマイナンバーカードをかざす時に本人確認で使用される。
こちらの方が使用頻度は高い。
これら2種類の電子証明書は非常に大事なものなので、カードを通しただけでは読み取れない。
毎回暗証番号が求められる。
鍵付き金庫に入っているようなイメージだ。
銀行のキャッシュカードと同じ。
マイナポータルのログインには電子証明書が必要だが、カードを盗んだだけでは暗証番号が分からず使用できない。
逆に言えば暗証番号さえ合っていれば本人とみなされてしまう。
<利用者証明用> の暗証番号4桁はできるだけ暗記を心がけよう。
もしカードと暗証番号がセットで流出したら、第三者でもマイナポータルにログインして個人情報を見ることができる。
カードに貼り付けて持ち歩くのは危険だ。
どうしても覚えられないなら直接数字を書かず「友達の車のナンバー」のようなヒント的な内容にとどめるのが良い。
健康保険との紐づけ手順
それでは実際に紐づけ作業を行おう。
所要時間は5分程度。
まずスマホに「マイナポータルアプリ」をインストール。
AndroidスマホはGoogle Play ストアから、iPhoneはApp Storeからダウンロードしてインストール。
手続き自体はマイナポータルのWebサイトで行うが、ICチップを読み取る部分だけ「マイナポータルアプリ」が必要になる。
スマホのNFC(又はおサイフケータイ)機能を切っている人は有効にしておこう。
アプリを入れたらブラウザでマイナポータルのWebサイトにアクセス。
該当ページの「利用を申し込む」を押す。
https://myna.go.jp/html/hokenshoriyou_top.html
「マイナポータルの利用者登録を行う」のチェックは外す。(この機に登録したいならそのままでOK)
「同意して次へ進む」を押す。
<利用者登録について>
利用者登録はマイナポータルWebサイトの初回ログインで必要になるが、健康保険を紐づけるだけなら不要。
直近でマイナポータルを使う予定があれば登録しても良いし、そうでなければ後日初回ログイン時でも遅くない。
利用者登録をすると利用者フォルダが作成され履歴が溜まっていく。
本人確認画面で「申し込む」を押す。
するとスマホにインストールした「マイナポータルアプリ」が起動する。
ここでは4桁の暗証番号を入力。
スマホとカードと近づける。
接近させて数秒動かさずに固定しよう。
暗証番号が合っていれば電子証明書が取り出せて、電子証明書を使ってマイナポータルWebサイトに本人と証明ができる。
送信完了の画面になったら「外部サービスに戻る」を押す。
アプリは閉じてマイナポータルのWebサイトに戻る。
登録完了になっていれば「終了」を押す。
これで健康保険の紐づけができた。
「マイナポータルアプリ」は消しても残してもどちらでも良い。
病院での利用
マイナンバーカードと健康保険の紐づけができれば健康保険証として使用できる。
4桁の暗証番号か顔認証(要登録)を選択。
本人確認ができれば健康保険証に書いてあるような記号・番号・有効期限などの情報が病院端末にダウンロードされる。
スマホ用電子証明書
2023年政府はマイナンバーカードの電子証明書をスマホに入れて持ち運べる、スマホ用電子証明書のサービスを開始した。
希望者は「マイナポータルアプリ」から申請可能。
近い将来、マイナンバーカードを自宅に置いたまま外出してもスマホさえ持っていれば病院を受診できるようになる。
こちらの電子証明書はスマホのGP-SEという領域に格納され「マイナポータルアプリ」からしかアクセスできない仕様。
他のアプリから情報を読み取られる心配がない反面、スマホを初期化(リセット)しても消えないという点には注意が必要。
機種変更時は新しいスマホで「スマホ用電子証明書」を発行し、古いスマホで「マイナポータルアプリ」を起動することで消滅する。
まだ利用者は少ないと思うが、そういうサービスが始まっている事は覚えておこう。