車の整備は苦手
男女関係なく、車に精通している人が一定数いる反面、全く無頓着という人もいる。
私はどちらかというと後者だ。
自分でボンネットを開ける事は少なく、ディーラー点検に任せっぱなし。
それでもここ10年ぐらい事故はなかったが、いくつかピンチはあった。
ぱっと思いつくのは「タイヤのパンク」と「バッテリー不良」だ。
①タイヤのパンク
それは職場の指示で、遠方の研修に一人で赴いた時のこと。
研修を終え、最寄りのコインパーキングから車を出庫させると、知らないおじさんがさささっと運転席に近寄ってきた。
若干の恐怖を感じながら窓を開け「何ですか?」と尋ねると。
おじさんは「とりあえず降りて」と真顔。
警戒しながら車から降りると、おじさんは私の後輪タイヤを指さして「気付いてる?」と訊いてきた。
え? あ、タイヤがパンクしている。
驚く私におじさんは「すぐ近くにオートバックスがあるよ。ホイール痛めないようにゆっくり走らせてね」と。
私は丁寧にお礼を言い、教えてもらった方向にゆっくりと車を動かした。
でこぼこ道を走っているかのような振動はあるが、徐行なら問題なさそう。
オートバックスに着くと、作業服の店員さんに事情を説明。
「1本だけ換えたらバランスが悪い」「4本とも換えよう」「セットなら割引するよ」とまくし立ててくる店員さん。
疑念はあったものの、とにかく無事に帰りたいし、現金はあったので提案を丸呑みした。
1時間ほどで作業が終わり、請求された金額は5万円弱。
この金額が妥当なのか、他に選択肢はなかったのかは定かではない。
それを判断するには車の知識か、有事でも冷静でいられる精神力が必要だが、当時の私にはそのどちらもなかった。
決して安くないが、良い勉強になった出来事だ。
②バッテリー不良
もう1つのトラブルは、遠くのスーパーに出かけた時のこと。
買い物を終え、駐車場で車のキーを回したら「ガガガッ」と引っかかったような音がして、エンジンがかからない。
何度やっても駄目なのでJAFの会員証を取り出して電話することにした。
会員番号や車種などを伝え、20分ほど待つとJAFの車がやってくる。
JAFの方は慣れた手つきでコードを繋ぎ、いとも簡単にエンジンをかけることに成功。
JAF会員なので費用は0円。
有難い話だ。
車を走らせ「そうだ、コンビニに寄って帰ろう」とお店に立ち寄り、買い物を済ませ、エンジンをかけようとすると。
まただ。
再びJAFに電話し、状況を伝えると「あー、じゃあバッテリー交換になりますね」と。
私もそうしてもらった方が安心だ。
先程とは別の方がやってきて、車に適合したバッテリーを取り出し、5分もかからずバッテリーを交換してくれた。
作業料は0円だが、バッテリー代は当然実費。
「車のバッテリーは3年ぐらいが交換の目安だから。次からは早めに換えた方が良いよ」とその日の日付を書きこむ職員さん。
それからはバッテリーの年数を意識するようになった。
車両にも「かも知れない」を
「タイヤのパンク」「バッテリー不良」なんて、車好きなら取るに足らない問題だろう。
しかし私には青天の霹靂で、いざ直面してあたふたする羽目になった。
車に詳しくない人は、故障は起こるものだという認識で、ある程度シミュレーションしておくことが大切だなと思った。