【漫画】婚約破棄された貴族令嬢が他国で大切にされる系漫画のおすすめ作品(2024年版)

婚約破棄令嬢

婚約破棄令嬢のおすすめ漫画

これまで異世界転生・賭博・職業・後宮など各ジャンルのおすすめ漫画を紹介してきたが、今回は婚約破棄系の作品。

知らない人の為に説明すると、

  • 主人公は王族と婚約している貴族令嬢
  • 冒頭で一方的に婚約破棄される
  • 直後、もっと素晴らしい貴族男性に求婚される

というのがお決まりのパターン。

少女漫画が苦手な人でも「薬屋のひとりごと」を面白いと感じるなら、ここで挙げる作品も抵抗なく読めると思う。

[1] 婚約破棄された崖っぷち令嬢は、帝国の皇弟殿下と結ばれる

公爵令嬢のミネルバは、異世界人セリカを虐めたという濡れ衣で王太子との婚約を破棄された。

その後の侯爵家との縁談も散々だった。

家族に恥をかかせる訳にはいかないと気丈にふるまい、セリカ主催のお茶会に参加したら大勢の参加者に嘲笑された。そこに意外な人物が割って入る。この国を属国とするグレイリング帝国の第二皇子ルーファス殿下。

殿下の優しさに感謝しつつ、もう会うことはないだろうと思っていたらひと月後にはその殿下から求婚を受けて……。

[1巻発売] 2023年11月25日
(最新2巻は2024年6月25日発売)

感想

冒頭はテンプレ通りだけど、異世界人や特殊能力の存在もあり下地はしっかりしている。ミネルバの家族は善人だし、帝国も味方なので過剰なドロドロはなさそう。恋愛に傾倒しすぎず客観的にストーリーを進めてくれれば良作間違いなし。

[2] 完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる

この国には聖女の姉妹がいる。

姉フィリアは努力して歴代最高の聖女となるが笑顔がなく周囲から不気味がられる存在。妹ミアは姉ほどの力はないが天真爛漫で誰からも好かれていた。

姉フィリア(19歳)は第二王子と婚約していたが、ある日妹のミアに乗り換えると一方的に婚約破棄。その上、聖女を欲する隣国に高額で売られてしまう。

国を追われて気落ちするフィリアだったが、待っていたのは隣国からの熱烈歓迎だった。

[1巻発売] 2022年2月25日
(最新5巻は2024年6月25日発売)

感想

こちらも婚約破棄だけどちょっと違うのは妹が姉を慕っているところ。感情表現が乏しく自国では不当に扱われたフィリアが隣国で尊重されるのが良い。自国のノリで早朝から仕事をしたら隣国では驚かれるような描写も素晴らしい。

[3] 精霊守りの薬士令嬢は、婚約破棄を突きつけられたようです

精霊と会話できる伯爵令嬢リーナは、賢者スースの下で薬士(くすし)として育てられた。

その魔力の高さに目をつけたトゥイア国王はリーナを王太子の側姫に命じるが、正姫候補アルシュタットの謀略で婚約破棄と王都追放を命じられる。

賢者スースに別れを告げ、精霊と共にこの国を去ろうとするリーナの前に一人の男性が姿を現す。男はヴィンザ同盟の盟主ハイラスと名乗った。

[1巻発売] 2022年8月29日
(完結3巻は2024年4月5日発売)

感想

祖国では「泥かぶり」「バケモノ飼い」と侮蔑されたリーナが、別の国で大切に扱われる話。リーナや賢者スースの善人さ、盟主ハイラスの懐の深さがアルファポリス作品らしくてほっこりする。壮大な物語には発展せず3巻で終わってしまうがこれはこれで悪くない。

[4] 贄姫の婚姻 身代わり王女は帝国で最愛となる
贄姫の婚姻 身代わり王女は帝国で最愛となる
一迅社Webサイトより画像引用

7歳の時のルーシャは王女だったが、国王である父の弟がクーデターを起こし両親は処刑された。以降牢屋に入れられ、まともな教育を受けることなく成人する。

ある日、帝国の侵攻から国を守るため皇帝に妃候補を差し出すことになった。しかし現国王(前王の弟)は実の娘ではなく囚われのルーシャを献上。

ルーシャに拒否権はなく務めを果たし、早々に世継ぎを生むが出身国の者に暗殺されてしまう。目を覚ますと帝国に嫁ぐ直前まで時間が巻き戻っていた。

今度こそ幸せを守ると誓いルーシャは冷酷帝に嘆願する。

[1巻発売] 2023年10月30日
(最新2巻は2024年5月23日発売)

感想

こちらは婚約破棄ではなく身代わり婚。合理主義者の冷酷帝リカルドがルーシャに配慮したり、笑顔を見せて周囲に驚かれる様子が面白い。2人の恋愛よりも国の関係やルーシャ・リカルド2人の成長に焦点を当ててくれれば良い作品になりそう。

[5] 元、落ちこぼれ公爵令嬢です。THE COMIC

この国では15歳の洗礼で魔法が使えるようになり、魔力の強さを示す色も判定される。

女子に高い魔力が宿る公爵家に生まれた長女クレアは、洗礼で淡いピンクと判別された。一方妹のシャーロットは白(銀に次ぐ優秀色)が発現。

クレアが16歳になった時、シャーロットの工作で第一王子との婚約を破棄され王都を離れる。そして気づく。前世自分は「みなみ」でこの世界は友人と遊んでいた乙女ゲームなのだと。

[1巻発売] 2021年2月15日
(最新6巻は2024年5月15日発売)

感想

絵もストーリーも悪くないだけに、乙女ゲームの出来事という設定は賛否が分かれるところ。シャーロットが実は「瑠子」なら話は別だけど、そうでないならゲーム設定を持ち出す必要はなかったかも。4巻での仕切り直しは引き延ばしなのかそれともここからが本番なのか。もう少し成り行きを見守りたいと思う。

[6] 真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!
真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!
双葉社Webサイトより画像引用

王太子妃になることを義務付けられ、7歳から厳しい妃教育を受けてきた侯爵令嬢マリアベル。

しかし王太子は淑女のマリアベルではなく、酒場で出会った天真爛漫な平民アネットに惹かれ「真実の愛を見つけた」とマリアベルとの婚約を破棄。

侯爵の父は娘の相手を王国ではなく帝国に打診。品行方正で正妻として迎えてくれる貴族を求めたら、なぜか帝国の皇太子レナートから求婚されてしまう。

[1巻発売] 2022年4月8日
(最新5巻は2024年6月25日発売)

感想

物語としては冗長だけど、マリアベルを始めとするキャラの描写が素晴らしい。距離を詰めようとする皇太子レナートと冷静に諫める腹心カルロは良いコンビ。主役2人のやり取りを少し削ってイベントの質を高められれば傑作だと思う。

[7] 婚約破棄されたのに元婚約者の結婚式に招待されました。断れないので兄の友人に同行してもらいます。

ルシアは子爵アルベスの妹。

伯爵家次男と婚約したが、自領が貧しく十分な婚約持参金を用意できなかったため破談。伯爵家次男はわずか1週間でルシアのいとこと婚約した。

結婚式の招待状を受け取ったものの兄アルベスは繁忙期で同行できず、かといって社交経験の乏しいルシアだけでは不安。そんな時兄の友人フィルが名乗りを上げる。

「僕がルシアちゃんと一緒に行こうか?」

[1巻発売] 2023年9月12日
(最新3巻は2024年6月12日発売)

感想

小説のコミカライズでは説明がクドい作品もあるけど、本作は良くも悪くも簡素にまとまっている。作画が粗いコマもあるけどスイスイ読める構成は良い。兄アルベルの制止で二人の距離を適切に保ちつつ物語をどんどん展開して欲しい。

関連作品

同系統として、追放された聖女が他国で重宝されるパターンもある。

「薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました」は国外追放された17歳聖女が、薬で小さくなって冷酷公爵に拾われる話。

薬師に習った錬金術で貢献する。

「聖女の姉ですが、なぜか魅惑の公爵様に仕えることになりました」は妹が聖女になり、姉フローリアが王都を離れる話。

逃亡先の公爵は女性を魅了する体質。フローリアには効かなかったので「自分に恋をしないこと」を条件に側仕えを許される。

色調表現が「デスノート」のように特徴的。

ファンタジーの厳選漫画で紹介した「無自覚聖女」「王太子に婚約破棄されたので~」も面白いので未読の人はどうぞ。