【暮らし】クレジットカードの「ポイント還元」は実質お店が負担している

クレジットカードの疑問

クレジットカード決済

一昔前のクレジットカードは「借金」「分割払い」のイメージが強かった。

桃鉄でもクレジットカードは「分割払いで物件を購入」という効果になっている。

しかし近年は、キャッシュレスやポイント還元を目的とした1回払いが主流だ。

近年のクレジットカードの利用目的

1回払いなら利息は発生せず、1%前後のポイントが貰えるのでお得要素しかない。

ところで、このポイント還元で貰える分の費用は誰が出しているのだろう?

クレジットカードの関係者

クレジットカードの関係者は上記の通り(実際には決済代行会社とかも存在するが、ここでは省略)

この中で、還元ポイントの費用を負担しているのは誰か?

家電量販店で10万円のテレビを買う例で見てみよう。

10万円のテレビをクレジットカードで購入

クレジットカードを提示することで購入が完了し、商品を受け取れる。

代金は翌月以降に銀行口座から引き落とされ、あわせてポイントも付与される。

ただしクレジットカード会社はお店に満額を払わず、加盟店手数料を差し引いた金額を振り込む。

10万円の引き落としと、お店への振り込み

この加盟店手数料が「ポイント還元」「クレジットカード会社の利益」「Visa社の利益」の原資の1つとなる訳だ。

原資は加盟店手数料

加盟店手数料は業種や会社によって異なり、コンビニが2%前後なのに対し、夜の店だと5~10%と高めに設定される。

加盟店手数料は業種や会社で異なる

カード会社は、加盟店手数料を超えない範囲で還元を実施し、カード会員をどんどん増やして利益をさらに増やしていく。

という訳で、還元ポイントを付与してくれるのはカード会社だけど、実質的な費用は店舗が負担していることになる。

こんなケースの場合

例えば、友人がバーを開店したのでご祝儀をかねて仲間6人で訪ねたとしよう。

友人のお店の開店祝い

どんちゃん騒ぎをして、会計は6万円。

6人で割れば、1人1万円だ。

現金で会計

ここで幹事がふと考える。

5人から1万円ずつ集めて、自分のクレジットカードで一括で払ったらどうだろう?

お店はお金の管理をしなくて済むし、自分にはポイントが付くので良い事づくめだ。

カードで会計

しかしクレジットカードを経由すると、加盟店手数料という負担が発生する。

しかも即日振り込まれる訳ではないので、その日の売り上げを次の仕入れに回すことができない。

振り込まれるまで使えない

クレジットカードで決済すれば、利用者とカード会社は潤うが、お店は損をしてしまう。

赤の他人の店ならともかく、友人の店にお金を落とすという今回の趣旨を考えれば、ハッピーな結果ではないだろう。

クレジットカード払いによるお店の損失

店長はわざわざ来てくれた友人たちに「カードで払うなよ!」なんて言うことは無いだろうが、損失には変わりない。

これなら現金で6万円払って、1000円キャッシュバックする方がお互い得だ。

疑問を持つことは大事

クレジットカードは便利だけど「なぜ実質無料で使えて、1%のポイントまで付くんだろう?」と疑問を持つことは大事だ。

天秤

クレジットカードに限らず、誰かが得をしたら、その分損をする人が居る可能性がある。

「今回の得は、誰かの損なのか?」という客観的な視点を持てれば、人間関係においてより上手く立ち回れるはずだ。

ふとしたことに疑問を持って、知識を増やす糧にしよう。