蓄積していくデータ
長年パソコンを使っていると、色んなデータが増えていく。
仕事で作成したOffice系ファイルもあれば、ログインIDやパスワードをメモしたtxtファイルもあるし、住所録なんかもある。
人によっては旅行や結婚式・子供の成長を収めた写真や動画もあるだろう。
あるいはCGや小説、プログラムといった趣味の創作物なんかも。
さて、データが増えるにつれてパソコンの空き容量はどんどん減っていく。
対策として、多くの人は外付けHDDやUSBメモリを購入してデータを移動させるはずだ。
(もしかしたらGoogleやiCloud上に移動させる人もいるかも知れないが、ここでは触れないでおく)
結果、外付けHDDやUSBメモリには大事なデータが蓄積されていく。
不要なファイルはパソコン上で削除する(外付けHDDに移動しない)ので、必然的に大事なデータの宝庫になる。
外付けHDDを購入し、データを移動させたことで「バックアップを取った」と誤認してしまう人もいるが、もちろん違う。
データは移動したのでパソコンには存在せず、もし外付け機器が壊れたら全て消失する。
「そんな簡単に壊れないだろう」と思うかも知れないが、HDDの平均寿命は3~5年。
運が良ければ10年以上保つこともあるが、運が悪ければ明日壊れることもある。
奇跡的に10年保ったとしても「壊れてから対処する」という考えでは、壊れる時期が早いか遅いかだけで結末は同じ。
物理的な故障はファイル復元ソフトでは復旧できず、業者に数万~数十万円払って復旧できればラッキーという話なのだ。
大事なデータは二重化を
機器の故障は防ぎようがないが、対策はある。
別の機器にコピーを作っておくことだ。いわゆるバックアップというやつである。
仮に2台とも5年以内に壊れるとしても、同じタイミングで壊れる可能性は限りなく0に近い。(災害とかでなければ)
一方が壊れたら、すぐに新しい機器を買い、もう一方のデータをコピーという方法を繰り返せば20年でも30年でも維持できる。
なお、データがパソコンにもあり、ファイルサイズが小さいならUSBメモリ1個で十分。
パソコンかUSBメモリ、壊れた方を新調して、無事な方からデータをコピーすれば良い。
ファイル数やデータ量が多い場合は外付けHDDが必要だが、1TB(1000GB)でゲームソフト1本分ぐらいの価格。
もしゲームソフト1本を失うより、蓄積したデータを失う方ショックなら、保険を掛けるつもりで費用を捻出しよう。
二重に保存するなんてお金がかかるし、コピーが手間という気持ちはよく分かる。
しかし大事なデータを失った経験者として言えることは「後悔先に立たず」
なにも、あらゆるデータを毎回バックアップしろとは言わない。
ただ、年月や労力をかけて作ったデータを失うのが嫌なら、万が一に備えて二重化しておく事をおすすめする。