PSVR2 (PlayStation VR2)
2022年8月23日、ソニーはプレステ用VRゴーグル「PSVR2」を2023年初頭に発売すると発表した。
初代PSVRとの違いとして、
- 4K HDR対応有機ELディスプレイで解像度は4倍に
- 視線トラッキング対応
- 外部接続のカメラが不要になった
- 対象はPS5のみ (PS4は不可)
- 初代PSVR作品は遊べない
などが挙げられる。
初代PSVRを買わなかった理由
初代PSVRが発売されたのは2016年。価格はおよそ5万円。
発売当時はTV番組でも紹介され、需要が殺到し、2019年には累計販売500万台を達成。
ただし、2019年にPS4本体は累計1億台を突破していたので、保有率は全PS4ユーザーの5%程度だ。
私もPSVRを買わなかった1人だが、その理由は3つある。
1.価格が高い
定価5万円は言うに及ばず、2019年の大幅値下げ後も3万5千円と依然高かった。
2.対応タイトルが少ない
「DEAD OR ALIVE Xtreme3」「みんなのGOLF VR」「エースコンバット7」など気になるタイトルはいくつかあった。
ただ、この為だけに5万円 (Switch本体とソフト数本が買える) はもったいない気がした。
3.ゲーム以外の使い道がない
VR対応ゲームが少なくても、豊富なVR動画が楽しめるなら価値はあったんだけど。
PS4のメディアプレイヤーは3DVR未対応だし、自前のVR動画を再生できないのでパソコンやスマホ用ゴーグルに見劣りした。
PSVR2の成否はコンテンツ次第
本体価格を抑えるとか、大作VRソフトを数本出すぐらいでは、初代PSVRも超えられないと思う。
しかし、ソニーが本気を出して資金・人材・コネクションをフル活用すれば一大ムーブメントを起こす事も可能だ。
例えばスポーツ競技(サッカーなら審判や選手視点)やアーティストライブの迫力あるVR映像とか。
公開中の作品から旧作まで自宅で楽しめる、バーチャル映画館を開設するとか。
プラネタリウム、美術館、列車の車窓など、様々なVRシチュエーションをPS Storeで販売するとか。
それから提携アーティストの音楽PVをVR版で作成してYouTubeに公開。
その世界に入り込んだかのような360°映像を楽しみながら曲を試聴できる。
あとはゲームのようなVR視点(自分視点)のドラマとか、都心でしか公演されないミュージカルの配信なんかも。
ソニーだけで行うのは難しいけど、NetflixやDisney+の牙城を崩したい2番手3番手の国内配信サイトと協力すれば可能か。
ゲーム機ならではの強みとして3DゲームのVR連携が考えられる。
レースゲームはもちろん、格闘ゲームなんかもキャラ視点のVR映像でリプレイ視聴できるなら1つの売りになるはずだ。
元が3Dゲームなのであとはカメラ視点だけの話。
そのうち人気YouTuberもVR動画を出したり、VR撮影やVR動画制作を扱うプロ業者も登場し、クオリティはさらに向上。
そこまで到達すれば一大産業だろう。
「そんなのは夢物語だ」と言われそうだが、技術的にはほとんど確立されている話。
できれば海外企業ではなく、ソニーがPSVR2をきっかけにVRを一気に加速させて欲しい。
低価格でのVR体験
仮にPSVR2の評判が良くても、VR未経験者がいきなり7万円を出すのは躊躇するだろう。
そんな人はまず、手頃なスマホ用のVRゴーグルを試すのもアリだ。
最も安いのは、100均のセリアとかで売っている段ボールのVRゴーグル。
ただ、これだとVRの魅力の10分の1も伝わらないと思う。
ある程度没入感を体験したいなら、2000~3000円程度のVRゴーグルがお勧めだ。
ここ5年以内に発売されたスマホなら大体VR対応だし、YouTubeやDMMの無料アプリを入れればすぐに体験できる。
私も以前3000円ぐらいのVRゴーグルで試したが、想像以上に臨場感があった。
ただし欠点もいくつかあった。
- スマホ画面の傷やホコリまで拡大される
- 動画の早送りの度にスマホを取り出すのが手間
このあたりはPSVR2だとスマホを必要としない専用ディスプレイだし、VR用のコントローラーがあるので解決できる。
スマホ用VRゴーグルは各社から発売されているので、もしVR未体験で3000円程度を出せるなら、一度試してみてはどうだろう。