
2025年完結漫画
前回記事で2025年の新作漫画のおすすめを紹介したが、今回は2025年に完結した漫画のおすすめを紹介したいと思う。
小学館 Webサイトより画像引用
愛媛のサッカー少年・青井葦人(あおいあしと)
中学最後の試合に負け、FWとして悔いの残る終わり方をした彼だが試合後に謎の男に声をかけられる。
男の名は福田達也。元サッカー日本代表MFで現Jリーグ東京シティ・エスペリオンのユース(育成組織)監督だ。福田からユースのセレクションを受けないかと誘われる。
悩んだ末、上京してセレクションに臨む葦人。そんな彼に福田が発した言葉は「ユースセレクションで合格者がでるということは、ほとんどない」という厳しい現実だった。
対戦相手のユースチームに圧倒される受験生チームだったが、せめて最後に一矢報いようと葦人が走り出す。
[1巻発売] 2015年4月30日
(最終40巻は2025年8月29日発売)
広い視野が武器の主人公。壁にぶつかっても仲間と乗り越える姿にグッとくる。派手な必殺技はなく何かを理解することで事態が好転する独特のストーリー。葦人だけではなく阿久津・冨樫・大友・司馬など全キャラが個性的。序盤はちょい物足りないけど5巻ラストから30巻までは文句なしに面白い傑作サッカー漫画。
集英社 Webサイトより画像引用
四十万畦道(しじまあぜみち)はテレビの大喜利番組にエブリデイシジミというペンネームでボケを投稿するお笑い好きの男子高校生。ただし極度のあがり症。
同じ学年の東片太陽(ひがしかたたいよう)は大河ドラマ「義経伝」で牛若丸を演じた経験がある天才子役。
東片が文化祭のお笑いコンテストに応募したが演目内容が不明瞭だったので生徒会の四十万が確認に行く。そこで四十万がエブリデイシジミだと知った東片は一緒にお笑いをやろうと勧誘する。
[1巻発売] 2022年1月4日
(最終11巻は2025年9月4日発売)
「バクマン。」のお笑い版。主人公2人の関係性は「トリリオンゲーム」に近い。四十万がネタ作りとツッコミを担当し、東片がボケとアドリブを担当。作中のネタの完成度はさておき漫画としてのストーリー運びや画力は申し分なく面白い。
TOブックス Webサイトより画像引用
ティアムーン帝国の皇女ミーア姫(20歳)はわがままな振る舞いで周囲を苦しめた結果、革命軍の手により投獄され最後はギロチン台で処刑された。
はずなのに意識がある。それに体が縮んでいる。どうやら数年前の自分にタイムリープしたらしい。
目の前にはかつてクビにしてやった料理長と、大嫌いだったシチューにパン。それらを口に運ぶと思わず涙が。シチューとは、パンとは、こんなにも美味しいものだったのか。
投獄生活と死刑を経て、過去を顧みたわがまま王女が、今度は殺されないようにとビクビク生きる勘違いコメディ。
[1巻発売] 2020年1月20日
(最終10巻は2025年8月15日発売)
臣下や民衆に嫌われて20歳でギロチン処刑されたミーア姫がタイムリープして12歳から人生をやり直すストーリー。今度こそ処刑されないようにと前世で恨みを買った人達に配慮して過ごしていたらなぜか帝国の叡智だと周りから大絶賛。アンジャッシュのすれ違いコントのようなクスリと笑える転生作品。
アルファポリスWebサイトより画像引用
平民の子として生まれたアルトは王国のために奴隷のように働かされていた。彼には鑑定魔法の才能があったが、上級貴族にただただ酷使される日々。
そんなある日、アルトの能力を高く評価する敵国少佐が現れる。「帝国に来ないか? 我々の国は実力主義。生まれや身分に関係なく実力があれば出世する」と。
誘いを受けて帝国に渡ったアルトは幹部候補生として入隊し、軍が保有する保護施設の子から一人選んで育成するという任を言い渡される。
[1巻発売] 2023年9月20日
(最終5巻は2025年6月6日発売)
一般的な鑑定士は物しか鑑定できないけどアルトは人の鑑定までできる。その才能を活かして軍の訓練学校の候補生から1人を選んで育てるというのが初任務。話が進むにつれて索敵とか気配隠蔽とか迷走気味になったのは残念。戦闘よりも育成・商業・研究の方向で進めた方がオリジナリティを出せたのではと思う。
KADOKAWA Webサイトより画像引用
帝国一の女魔術師フィオナは呪印で皇子の命令に逆らうことができず日夜戦場に駆り出されていた。
ある日、疲労が限界に達して敵国の捕虜になってしまうが、目が覚めた場所は牢屋ではなく綺麗な一室。戦場では敵同士だった敵将マティウスも紳士的。
それでもこの後処刑されると思っていたフィオナだったが、戦場で誰一人殺さなかったことから王国の魔術師として迎えられることになる。
[1巻発売] 2023年12月14日
(最終3巻は2025年5月16日発売)
絵がとても上手い。ストーリー的には自国で不憫な思いをしてきたフィオアをマティウスが好きになり甘やかす内容。中盤ややダレて後半急に締めくくる構成になっているが全3巻という短さもあり短編作品として読む価値はあるかと。
スクウェア・エニックスWebサイトより画像引用
後宮の妃には階位がある。
1人しかいない皇后、その下に4人の四妃(よんひ)、その下に9人の九嬪(きゅうひん)、さらに下級妃と続く。
珠麗(じゅれい)は十五歳の時、九嬪の一人という地位にあったが丸々と太っていたため侮蔑を込めて「白豚姫(しろぶたひ)」と呼ばれていた。
後宮で平穏に暮らしていたが何者かの陰謀で罪人に仕立てられ足に烙印を押されて追放される。それから4年間は花街や貧民窟といった厳しい環境で過ごした。
ほっそりと痩せてタフになった珠麗だったが、運悪く宮女の大量補充(通称・女官狩り)に巻き込まれて再び高級で働くことになった。「罪人・白豚妃」であることは隠して。
[1巻発売] 2022年7月7日
(最終3巻は2025年1月7日発売)
後宮の外で4年間過ごしたことで以前よりたくましくなった珠珠。乱心の噂がある老皇帝とそれを正したい皇太子、暗殺部隊「烏」の次期後継者など三者三様の思惑が交錯する群像劇。こちらも3巻完結なので短編感覚でサクッと読める後宮物語。
KADOKAWA Webサイトより画像引用
主人公・綾小路清隆(あやのこうじきよたか)は無気力・無表情の男子生徒。
全寮制の名門高校に入学したが1年生はA・B・C・Dの4クラスあり綾小路は最下位のD組に配属される。しかし彼は極めて高い学力と身体能力を隠していた。
1年D組は問題児ばかりだったが、リーダー役の堀北鈴音のサポートとして暗躍することで1年終了時にはC組に昇格。2年C組として2年生編がスタートする。
[1巻発売] 2022年6月22日
(最終4巻は2025年1月22日発売)
「ようこそ実力至上主義の教室へ」の漫画は1年生編が全12巻で描かれており本作はその続編。作画は一乃ゆゆ先生から紗々音シア先生になったがそこまで違和感はなくストーリーは相変わらず面白い。ただしこの4巻では2年生編は完結しておらず、続きは駒田ハチ先生作画で「2年生編 2nd Stage」として2025年現在連載中。
KADOKAWA Webサイトより画像引用
「コードギアス 反逆のルルーシュ」で仮面を被ったゼロが悪逆皇帝ルルーシュを討ち取ったゼロレクイエムから数か月が経過した世界。
ゼロとして生きる道を選んだスザク。一方ルルーシュは傷ついても蘇生する肉体になっていたが記憶がない幼児のようでC.C.(シーツー)と遺跡を巡る日々。
ゼロレクイエムから1年が経ったある日「先読みのギアス」を持つジルクスタン王国の聖神官が視察に来ていたスザクとナナリーを拉致してしまう。
後に記憶を取り戻したルルーシュはまずスザクと合流し、ナナリーの救出にジルクスタン王国と対峙する。
[1巻発売] 2020年11月25日
(最終6巻は2025年12月10日発売)
1巻はルルーシュ亡き後の世界。2巻から映画「コードギアス 復活のルルーシュ」の内容が描かれる。多くの読者が求めるのは3巻後半でルルーシュが記憶を取り戻してから。ストーリーは賛否両論あるがコードギアス好きならそこそこ楽しめると思う。
その他の完結作品
過去取り上げた作品がいくつか完結。
短命に終わってしまった作品もあるが、作画と構成をしっかりすればアニメ化の素材としては悪くないと思う。
著名作品もちらほら完結。
2026年には「宇宙兄弟」が完結予定。
最終46巻は2026年春から夏にかけて発売されそう。ムッタとヒビトの結末や如何に。









