【暮らし】かかりつけの歯科医院の閉院をきっかけに2024年以降の医療業界を案じる

かかりつけの歯科医院が閉院

かかりつけの歯科医院が閉院

私にはかかりつけの歯科医院があった。

以前歯の治療をした際、医師とスタッフの対応がとても良く、以来ずっと定期検診(と歯石除去)でお世話になっていた所だ。

歯科医院

次の予約日が近くなったある日のこと。

どうしても都合が悪くなり、予約日を変更してもらおうと歯科医院に電話した。

しかし何度発信してもすぐ切断になる。

発信中から切断中へ

ちょうど車でそちら方面に向かう用事があったので、帰りに直接受付を訪ねることにした。

到着するとなぜか駐車場はがら空き。

ドアには張り紙が出ている。

臨時休診だろうか? 近づいて紙を読むと。

張り紙

え!?

閉院のお知らせ

閉院……

飲食店やコンビニの閉店は珍しくないが、

飲食店とコンビニ

まさか医療機関がこんな形で閉まるなんて。

予約患者には電話一本、ハガキ一枚でも良いから通知してもらいたかった。

何も知らず遠方から来る人がかわいそうだ。

2024年以降の医療業界

総合病院で医療事務をしていた頃、管理職がよく口にしていたのは「全国の病院の6割以上は赤字経営」という話。

個人病院は特に大変だ。

スタッフは最小人数。

クリニックのスタッフ

たった数人で組織を運営しないといけない。

会社の社長なら経営に専念できるかも知れないけど、医師として午前午後の診察に出ずっぱりでは時間の工面もままならない。

診療・受付・その他

薬剤の発注、電子カルテのメンテナンス、口コミ対策。

人が辞めれば保険年金や離職票の手続きをして、新しい人を面接し、従業員の評価をつけたり給料を振り込んだり。

近隣病院や医師会との付き合いもあるし、医療知識のアップデートも欠かせない。

多岐に渡る業務

加えて昨今の物価高。

最低賃金が上昇すればパートさんに払う給料も増えていく。

物価高と最低賃金引き上げ

健康保険証の完全廃止で運用ルールがガラっと変わり、インボイス対応の事務作業、診療報酬改定2024も疎かにできない。

診療報酬は売上の生命線。

特定疾患療養管理料から「糖尿病、脂質異常症、高血圧」が除外されるという速報が出ただけでも現場は大騒ぎだろう。

健康保険証廃止、インボイス対応、診療報酬改定2024

さらに政府は「電子カルテ情報共有サービス」を推進中。

政府会議

院内ネットワークならWindows 7でも10でも問題なかったが、オンラインで繋ぐことになったらセキュリティ対策は不可欠。

パソコンの入れ替えと電子カルテのバージョンアップは待ったなし。

Win10サポート終了

とまあ課題山積の2024年。

総合病院なら「院長」「事務長」「総務部」「医事課」等で手分けして対応できるが、個人病院だとそれも難しい。

外注の社労士・税理士・システム保守会社等に助けてもらうにしても、最低限の知識は必要だし都度費用が発生する。

病院とクリニック

私のかかりつけだった歯科医は50代。

定年退職にはまだ早く、近所の評判も上々だっただけに「経営上の理由」で閉院するなんて結末は寝耳に水だった。

当然コロナ禍の影響もあるだろうけど。

コロナ禍

ITに疎いスタッフしか居ないクリニックだと、情報漏洩を起こしてニュースに報じられ経営が傾くリスクは十分考えられる。

利便性を求めてDX政策を進めるのは理解できるけど、性急すぎてついて行けない地方病院が閉院するようでは本末転倒。

もう少し柔軟に支援できないものか。

地方と中央

いずれにせよ医療機関(特に事務方)にとって2024~2025年が大変な年になることは間違いない。

動向を見守りつつ、新しいかかりつけの歯科医院を探したいと思う。